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天疱瘡は皮膚の難病!早期診断早期治療で寛解は期待できる!

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天疱瘡(てんぽうそう)という皮膚病があることをご存じでしょうか?

 

これは指定難病のひとつになっている厄介な病気です。

現在、天疱瘡の国内の患者は6000人程度だと言われています。

そのためにご存じのない方も多いのは仕方のない事でしょう。

 

でも患者さんや家族にとっては病気との戦いと苦しみが今この時も続けられています。

 

今回はそんなまれな皮膚病のことを知ってもらおうと思います。

天疱瘡を理解することによって患者さんやその家族への理解を深めて下さい。

なぜ理解が必要か・・それは偏見や差別をなくすためです。

 

天疱瘡の解説の目次はこちら

  • 天疱瘡の症状
  • 天疱瘡の診断
  • 天疱瘡の原因
  • 遺伝や感染はあるのか
  • 現在の治療法
  • 寛解を目指して

では詳しく見ていきましょう。

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天疱瘡の症状

天疱瘡にはいくつかのタイプがあります。

ここではその中でもよく見られる二つのタイプをご紹介しましょう。

 

尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)

症状は全身に現れるほか、口の中の粘膜にも現れます。

一体どんなものが現れるのか?

それは

 

水ぶくれとただれです。

これは医療用語では

水泡とびらんといいます。

 

最初は小さな水ぶくれができたと思っていると水ぶくれがやぶれてただれてきます。

それがしだいに全身に広がっていくのが尋常性天疱瘡です。

 

やけどを思い浮かべて下さい。

やけどもひどくなると水ぶくれができ、ただれてきますね。

やけどはその場所だけただれるだけ。

 

しかし尋常性天疱瘡はなにもしなくてもただれが広がっていくのです。

ただれた部分は肌を守ることができなくなります。

 

それは皮膚から体液が出てしまう事でばい菌が侵入しやすくなるということ。

つまり二次感染をおこして皮膚の状態はますます悪くなってしまいます。

これは全身に現れる症状ですが、お尻や背中など圧力のかかる部位は症状がひどくなることがあります。

 

口の中などにびらんが増えると・・口内炎を経験している人ならお判りでしょう。

食べることはもちろんのこと話すことさえ困難になってしまいます。

つまりこれは二次感染と生活の質の低下で生命の危機も招きかねない病気なのです。

 

落葉状天疱瘡(らくようじょうてんぽうそう)

こちらは赤い湿疹のような症状から始まります。

この湿疹は簡単に水泡になり、びらんを作ります。

 

さらにかさぶたのような薄皮が張りますが、それもすぐに剥がれ落ちてしまいます。

このかさぶたがはらはら落ちる事から、落葉状天疱瘡と言われるようになりました。

 

悪化すると全身に症状は現れますが、主には上半身にできます。

特に汗のかきやすい顔や背中などに集中することが多いとされています。

 

しかし、尋常性天疱瘡と違い、こちらは口内などの粘膜にできる事はほとんどありません。

難病であるこの天疱瘡も早い段階で分れば軽いうちに対処ができ、症状を抑えることができます。

 

しかし天疱瘡も始まりは湿疹など軽い皮膚炎のようなので分かりにくいのが難点なのです。

ではどうしたら早く天疱瘡を見つけることができるのでしょうか?

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天疱瘡の診断

天疱瘡にはなりやすい人がいます。

 

それは40代から60代のいわゆる働き盛りの年代の人です。

そして男女比では女性の方がわずかに多いとされています。

 

湿疹が水泡になり、やぶけてびらんになる・・

そんなことが市販の薬を使っても一週間以上続くようなら天疱瘡を視野に入れて下さい。

皮膚科の診断でも、一週間しても薬が効かない、びらんが広がるような場合は天疱瘡を疑います。

 

そして診断を付けるためには皮膚の一部を切り取っての検査が行われます。

天疱瘡は皮膚の抗体(こうたい)を調べることで正しい診断がつくからです。

 

「抗体ってなに?」

 

はい、抗体は私たちの免疫機能に関わるものです。

人の免疫機能は体に悪いものを選別して排除する機能です。

体に悪いものはマークがつけられますが、そのマークを抗体と言います。

 

でもその抗体を調べることで天疱瘡が分るということはどういうことでしょうか。

それは天疱瘡の原因がここにあるからなのです。

 

天疱瘡の原因

免疫機能の故障で多いのは花粉症や食物アレルギーといったものがあります。

 

これは体に害にならないはずのものにマークがついてしまう事によっておこります。

そして体の免疫機能がそれらを排除しようとするわけですね。

 

しかし天疱瘡の場合は自分を害になるものと間違えてマークがつけられてしまうのです!

 

細胞は点々ですが、つながることで組織を作っていますね。

その点々同士をつなげる機能を害とみなしてマークしてしまう故障を

 

自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)といいます。

 

天疱瘡は皮膚の細胞をつなげる機能を自ら攻撃してしまう病気ということです。

 

この自己免疫疾患は他にも

 

  • 関節リウマチ(関節を害とみなす)
  • バセドウ病(甲状腺を害とみなす)
  • クローン病(消化器を害とみなす)

 

などなどたくさんのものがあります。

 

しかし、これらは完全に治すことが現在ではまだできていません。

どうしてそうした自分を攻撃する故障がおきるのかはまだ不明だからです。

ただ、おのおのの病気で攻撃に関わる抗体という細胞は判明してはいます。

しかし、それを完全に元通りにするのは今のところ困難なのです。

それは異常な抗体には遺伝子が関わっているからです。

「遺伝子なんていうと遺伝する病気なの?」

そんな心配が出てくるのも無理のない事ですね。

 

ではそのあたりについてもお伝えしましょう。

遺伝や感染はあるのか

天疱瘡を始め自己免疫疾患はその場限りの異常です。

そこで家族遺伝はないとされています。

 

また、ただれた皮膚を見るとそこから移るのではないかと思いがちですね。

しかしこれもありません。

家族にも他の人にも天疱瘡がうつるということはないのです。

 

しかし、天疱瘡の湿疹やかさぶたはとても壊れやすいので触れる時は気を付けて下さい。

そんな触るのも大変な天疱瘡はどうやって治療をすればいいのでしょうか?

放っておくとびらんはどんどん広がってしまいます。

 

まずはそれを止めなければなりませんね。

現在の治療法

天疱瘡を始めとした自己免疫疾患は確かに治療は困難です。

しかしタイトルでお伝えしたようにこれは早期の発見診断と早期治療の開始でかなりの回復が見込めます。

 

ほとんど日常生活に支障がないまでに回復できることを寛解(かんかい)といいます。

現在での天疱瘡の治療はこの寛解を目指してこれらの方法が用いられています。

 

ステロイドの内服、外用

現段階ではステロイドの内服が天疱瘡の治療の第一歩とされています。

効果高い反面、高血圧や糖尿病といった副作用があるので注意が必要です。

副作用の管理のためにもほとんどが入院治療になります。

外用では二次感染もあるので抗生剤入りのステロイドが使用されることもあります。

 

免疫抑制療法(めんえきよくせいりょうほう)

ステロイドだけでは症状が抑えられない時には免疫抑制剤が併用されます。

 

血漿交換療法(けっしょうこうかんりょうほう)

血液の中の血漿を入れ替える事で症状の改善を図るものです。

これは速効性が期待できますが、血漿交換の設備がないとできません。

 

これらの治療は症状に合わせて組み合わせて行われます。

それではこの治療、どのくらい続けたら寛解に辿り着けるのでしょうか。

寛解を目指して

どんな病気にもいえますが、天疱瘡にもその症状の重さには個人差があります。

特に尋常性天疱瘡は落葉状天疱瘡よりも治療が困難と言われています。

入院治療を含め、薬剤処方の副作用の管理をしながら一年以上は通院が必要です。

 

しかし根気よく治療を続ける事で日常生活滞りなくでき、社会復帰を果たす方もおられます。

肝心なのは治療を続けること。

 

また治療中、日常生活に気をつけることで再発や重症化を防ぐこともできます。

 

生活上の注意

口の中に症状のある場合は刺激を少なくするよう食材を工夫します。

肌を刺激しない衣服を選んだり、入浴のしかたにも注意をします。

免疫抑制療法をしている場合は感染症にかかりやすくなります。

生活リズムを整えて風邪などひかないように気を付けなければなりません。

インフルエンザ流行期には外出を控えたり、栄養が偏らないようにします。

 

以上、天疱瘡の解説でした。

 

天疱瘡の姿がうまく伝わったでしょうか?

ではここでこれまでのまとめをしておきます。

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まとめ

今回は指定難病にもなっている皮膚病「天疱瘡」の解説をしてきました。

天疱瘡の症状

  • 全身、あるいは口腔内の水泡とびらん

天疱瘡の診断

  • 症状が一週間以上続く
  • 病巣を切り取っての検査

天疱瘡の原因

  • 自己免疫疾患だが、原因は不明

遺伝や感染はあるのか

  • 遺伝も感染もしない

現在の治療法

  • ステロイドの内服、外用
  • 免疫抑制療法
  • 血漿交換療法

寛解を目指して

  • 治療は入院を含め一年以上かかるが根気よく治療を続ける事で寛解が可能

 

でした。

 

人はこれまでもさまざまな治療困難な病気を治してきました。

天疱瘡の研究も日々続けられているでしょう。

このような自己免疫疾患を治す方法もいずれ分かる日が来るに違いありません。

そうした研究に励む人に感謝するとともにその日が一日でも早く来ることを願っています。

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